再生検波方式の傘ラジオ登場!


トランジスタ1石で果たしてどれだけ大きな音が聴けるのか?
というわけで、再生検波の実験をしてみました。再生検波とは増幅器の出力を入力に発振しない程度に正帰還させる方式で、真空管ラジオでよく用いられていた検波方式です。
回路図はこのようになります。(拡大できます)ポイントは、増幅器の出力に搬送波成分が含まれていなければいけませんので、包絡線検波用のコンデンサを外して半波整流だけの状態にすることです。このようにすれば、音声信号と搬送波の両方の成分がトランジスタ増幅器に入力されます。


傘の中央部に小型の再生コイルを巻き、増幅器の出力に含まれる搬送波成分を帰還します。 再生コイルを増幅器に接続する際は、正帰還となるよう注意します。
帰還量はコイルに5[kΩ]の可変抵抗を接続して調整します。


増幅器周辺の接続の様子です。簡易な実験なので可変抵抗器がぶら下がっていたり、配線がごちゃごちゃしています。


再生コイルと増幅器のセッティングの様子です。


再生検波傘ラジオを試聴する

これがなかなか大変な作業です。何しろ、帰還量が大きすぎると「ギャー」というけたたましい発振音が発生するので、そうなるととてもイヤホンを付けてはいられません。しかもその調整がなかなかシビアです。
その代わり、うまく調整できた暁には、単なるトランジスタ増幅器の時よりも一段と大きな音で試聴することが出来ます。ところが、これに気を良くして別の局を聴こうとすると、調整点がずれてまた「ギャー」音が発生します。
確かにうまく調整できた状態をみれば実験は成功です。実際のところは調整を追い込むのが大変で、そこまでして音を大きくしなくても・・・という感じではあります。(一度はやってみる価値があるとは思いますが)
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