シリコン汎用ダイオードを使って検波


炎の傘ラジオ登場!

シリコンの汎用ダイオード1S2076を使って検波します。
バイアスは掛けません。その代わり、ダイオードをライターで熱したり、熱湯で暖めたりします。
熱雑音が問題にならない傘ラジオならではの荒業です。

傘に火が燃え移るといけないので、良い子はマネしないでください。

熱湯でも出来るけど、こちらは火傷が心配!


この実験、実はLED検波ラジオの実験から派生して出てきたものです。

これに関し、Siダイオードに集光した場合と熱した場合の特性比較を行っています。


一見普通の傘ラジオですが、ゲルマニウムダイオードを取り外して、汎用ダイオード1S2076(シリコンエピタキシャルプレ−ナ形ダイオ−ド高速度スイッチング用)に交換しました。
ゲルマニウムダイオードなら、この位置でNHK第1、NHK第2、AFN、TBSが入るのですが、音は聞こえなくなっています。 ここ八王子で電波の強いAFNに合わせても、何か小さい音でザッザッと聞こえますが、判別できるような音ではありません。他の局は無音です。

ダイオード部分の拡大です。

ダイオードのリード線に、ライターの火を近づけると・・・。

「おおっ、聞こえる!しかもよく聞こえる。」

1S1588でも同じように聞こえました。


ダイオードの温度が上がると、逆方向飽和電流が増加して順方向の立ち上がり電圧が下がり、常温のゲルマニウムダイオードのような特性になるのです。


常温(この日は27℃)の1S2076の特性です。

ライターでダイオードのアノード側のリード線を熱しています。V-Iカーブが左に移動し、逆方向電流が増えてきます。

さらに暖めると、V-Iカーブが下に移動し、逆方向電流の増加が目立ってきます。

逆方向電流は更に増え、この領域では低い抵抗のような特性になってしまいました。
この辺りの変化は、カソード側を暖めるかアノード側を暖めるかで若干推移の仕方が異なります。

1S2076の最大定格は175℃です。これ以上やると壊れてしまいそうです。
熱湯ぐらいで実験する方が無難かもしれません。

MPEG4の動画を用意しました。QuickTime Playerがあれば見ることが出来ます。


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